ニッポニア旅行譚

2016年5月より、自転車で旅をしている人のブログです。

2016年5月、愛知県より日本一周中です(迫真)

沖縄より外地遠征中の16年組日本一周チャリダーのブログです。

津軽海峡冬景色、冬のシモキタライド

まず行ったのは装備の買い出しだ。


たかが数時間で走ってた世界がガラリと変わってしまった。
あんなの平野育ちの人間にとって初見殺し過ぎるだろ。


とてもじゃないけど連続で走れる状態でなかったので
青森市街にて休憩&装備を買い足すことに。一旦クッション!


装備を買い足すと言ってもスパイクタイヤは函館まで無理なので
買ったのは手袋と靴だけだけどね…


まず手袋、雪国の仕事人御用達のテムレス
靴は一番暖かい靴をくれと言ったら渡された第一ゴムの長靴


後で調べたら第一ゴムの長靴は小樽の工場で職人さんが
一つづつ手作りしてる超しっかりしたやつらしい。


その後北海道でも何回か道民とお揃いになる事があり
その度に「やっぱりこれが一番だよな!!」と言われた思い出。
これが一番と言われても比較対象が無い…


アウタージャケットは元々持っていたので
これで上から下まで装備が揃い一応氷点下での雪上行動は可能だ。
昨日までの装備改めて見ると貧弱過ぎて雪の上で活動なんて無理な話だわ…


この先アイスバーンは間違いなくあるだろうけど
とりあえず動けるようになったので何とかなるさァ!の勢いで準備完了。


最悪下北半島ではオール押し歩きで大間を目指す覚悟である(`・ω・´)
ライドとは一体…


未だに雪は強く降り続いているので、必要以外の外出をする気も失せる。


後は明日からの下北ライドに備えてゆっくり風呂でも入ろう。
折角の入り放題だしね…ビバ健康ランド…


~翌朝~

相棒!起きろ!…北海道へ行くよ!!!


冬眠しかけの相棒を叩き起こして冬の下北半島へいざ!


先日の大雪から三日経ち、少しはマシになってるんじゃないかなと
淡い期待を抱いてはいたが…

あの国道4号ですらこの有様\(^q^)/
もう春までアスファルト路面は見れないんだと悟る。

凍結R4をノーマルで走るのは危ないので歩道をラッセルしながら進んだ。

ヴォー!!前が見えねえェ!
雪で視界が悪くなるのなんて初めてだ!!こりゃエライ!


するとここでタイヤが全く回らなくなる問題が発生。
重いとかそんなレベルじゃなく微動だにしない。


どうやら巻き上げられた雪が泥除けに詰まり
それが凍って泥除けとタイヤがフュージョンしてたらしい。
後輪動かずアタフタしてる間に前輪もフュージョン。


タイヤ動かなきゃ押し歩きも出来ないぞ!との事で
吹雪の中泥除け取り外し作業。手がイキそうだった。

走れるようになったが既に夜だ。
ねじ数個回せば外れるような泥除けなら楽だったんだけどな…


9時過ぎに隣町の野辺地に到着して
もう今日は宿にでも泊まろうかとまで思ったけどどこも繋がらず。
時間が時間だしな。


途方に暮れてた所バス停を見つけて転がり込む。


本日の移動距離30キロ
大間崎まで辿り着けるかどうか、これもう分かんねえな


行けるかどうか分からない、この感覚を日本で味わえるとは


そして4時前くらいに除雪車の音で目が覚める。

冬の下北ライド2日目のスタートだ。


昨晩は精神的にもキテたが今朝はそうでもない。
寝ると大抵のことは整理つくので睡眠は尊い。


野辺地からは交通量も極小で車道を走る事が出来た。これはデカい!
歩道はあっても雪で埋まってる。

初めての圧雪路走行、
今まで新雪路しか走ったことなかったので感動的な走りやすさに思える。


うん、ここまで綺麗で交通量無いとノーマルでも注意すれば走れる!

大間まで、北海道まで、残り90キロだ…

自慢の看板もガチガチに凍結。
一日中氷点下の世界か怖え

深い雪の中を進む!なんかもう北海道と大差ないのでは…?

普段コンビニ休憩とかあんまりしないんだけど、そうも言ってられないよね。
ローソンが女神に見えるよォ!!

今日も一日

遂に海に出ました。
津軽海峡冬景色ですよ…!!!

そしてアレは試される大地ですね…?!
海峡越しでも分かる程バッチリ雪化粧してるじゃんか。試す気満々だ

生命線

ビニール袋いっぱいに差し入れを貰った…
明日も頑張れる…

自転車用のプラ製ボトルだと内部の水分が凍結して翌日の飲み水が無くなります(´Д`)
大人しく魔法瓶に替えましょう。飲み口が凍り付く程度で済みます


日本なら笑い話のレベルだけども
海外で飲み水凍ってたとか死んじゃう…

加賀の闇市で入手したミーゴレン。
インドネシアで散々お世話になったインスタント麺。
何故加賀にあるのかは不明のままでしたが懐かしい味…
そんな美味しくないんだけど、コイツを食べると色々なこと思い出す。


特にラマダンで店という店が全て閉まってた時なんて
持ち合わせてたコイツがマジで生命線だったよ。


翌朝、昨日沢山差し入れをくれた方からモーニング凸

温かいお餅とワンタンスープ、寒い朝に感謝しかない・・・


この東日本二週目には、冬の北日本を走る目的以外にも
お世話になった所へのお礼回りも含めているんだが


そのお礼回りの旅で更にお世話になってどうすんの?!と思い始めているんです。


やはり旅人が旅中に恩返しなんて思い上がりも甚だしいというか
大人しく旅が終わった後に次の旅人へ恩送りをしてゆこう。


とりあえず今回の遠征では伝えれるだけ精一杯感謝を伝える。
というのが最終的な方針となった。変わってない…?


方向性を確認した所でいよいよ北海道へ向けて走り出す。
本州最北端の大間崎はもうすぐそこ。

野辺地に居た頃はどうなる事かと思ったけど
今回もなんとかなってしまった。こいついつもこんなノリだな。


なるようになるさ!

そして本州最北端の大間崎を踏んだ。


津軽海峡を渡る寒風がお出迎え、顔の肌が切れそうだよ!
でも北海度はもう目と鼻の先!

この果て感良いね。
やはり入北は大間からじゃないと締まらないよなァ?!

という訳で───

いくぞ北海道、雪の貯蔵は充分か?






一度言ってみたかったこのセリフ(´Д`)

冬に閉ざされた日

日本では人の一生を四季に例える事がありますよね。


誕生の春、成長の夏、成果衰退の秋、死の冬、終わりの季節


言い得て妙だと思うんだ。
そして終わりはいつだって唐突に


雪国の恐怖を知った回。
今回の越冬ライドにおいて大事な経験をした日でした。


予告無く襲いかかる終わりの季節、平野育ちのボンクラもやしが
絶対的な死の冬に逆らうことは果たして(´・ω・`)

たつこの横で目覚めた。

はい、朝の田沢湖に来ています。


角館を出発して現在は田沢湖、結構北上しました。
本州ラストの青森県はすぐそこ!


順調とも思えた東北ライドだが
平野育ちのワイ雪国がどういう所か、知る由も無いよね!

それにしてもこの時間帯の田沢湖はサイコーですね。
風も穏やかで綺麗なリフレクション…!

心の乱れが無い時に見れる田沢湖だ

田沢湖に別れを告げ、秋田県を北上する。
目指すは青森!

田舎臭…好き…

地方鉄道と並走するのね、これも大好きですよ…

そんなこんなで北秋田!秋田の北!ほぼ青森!
さすがに峠には雪があるみたい。

マタギの里を通る。

                 /コンニチハ\


ちなみに熊鍋が頂けるらしい。

ポストもマタギ仕様?

東北の田舎感を満喫

青森県に入りました
やった!海峡挟んで北海道は隣だ…!

羽州街道の関所、碇ヶ関にチェックイン。
いよいよ青森感出てきたな。

翌朝碇ヶ関の道の駅にて白いカラスを発見。
調べてみたら碇ヶ関にちょくちょく出没してるそう。詳細は不明。

朝のダウンヒルを終え弘前市に到着。
今回は曇りだけどしっかり頂上まで見れた…


前回は快晴だったんだけど丁度岩木山のてっぺんだけ雲掛かってたんだよなぁ。
良かった良かった。


さぁ岩木さんも見れたし青森市を目指そうぜ!と気合十分な所に…

パラパラと雪が降り始め。


とりあえず近くに道の駅があったのでそこでしばらく休憩することに。
まぁ最悪止まなかったら道駅で…とか温い事考えてました(__)

こんにゃくにからしたっぷりのこんにゃく棒の差し入れ。
やっぱり辛いのって最高に体あったまるわ…


温まったら眠くなり?不覚にも気付いたら座ったまま寝てしまいました。


そして起きたら、大袈裟に言うと世界が変わっていたんだ

銀世界にな…


これはもう、相当焦りましたよね。
なんせ自分まだ本格的な冬装備なんて持ち合わせてないし!
それこそ今回は山形で買ったイージスが生命線となりましたが…


自転車の方はノーマルタイヤだよ!


道駅の人が云うにはこれは根雪になると。
もうここで雪が止むまで待っても路面の雪は春まで解けないぞ、との事。

春までここで待つ訳にはいかないので
新雪が凍ってしまう前に雪中行軍を敢行しました(^q^)

なんだこれ…数時間前の景色とまるで違う!
岩木山なんてもう麓も見えねぇよ!!!


雪国のあの雪景色って数時間で出来上がるんだね?!
もっと日数かけて徐々に…って感じだと思ってたよ!!


愚痴りながら押し歩いたり走ったり。

結局夜になっても青森市には着かず。


九時過ぎに青森市街の入り口辺りにある健康ランドを見つけた瞬間転がり込みました。


この時はまだ装備も不十分で
フリースの手袋は凍って指がもぎ取れそうな程痛かったし
ボロボロの穴あき3シーズントレッキングシューズも同様、足も酷い状況。


これ、健康ランド無かったら?俺?手足死んでた?


雪国は舐めたらアカン(戒め)


この時、雪国に対する心構えを強く植え付けられたのです多分。
それが今回とても役に立った。


そしていよいよ厳冬の旅が幕を上げる(´・ω・`)

冬の奥羽山脈テイク2、雪慣れ前哨戦

三陸海岸の用事も終わったし中尊寺も見たし
岩手県でやる事はやったのでお次は秋田県へ


この時期になってくると既に奥羽山脈越えのルートはいくつか通行止めに。

無難に国道で行くしかなさそうだ…

前回同様良い感じに雪化粧されていますねぇ。


それではオッスお願いしまーす!

標高が上がるにつれて雪景色に変わってゆきました。


今回当てにしていた道の駅
何とか閉店前に転がり込めて一晩過ごす許可は頂けました。

ビビンバも頂きました…
寒い分、人の温かさが際立つというか泣


そしてその晩珍しく旅人さんに会いました。
自分が言うのもアレですがこんな寒い時に…

軽トラにテントを積む次世代キャンピングカースタイル!
北海道の弟子屈でライダーハウスを営んでいるとの事で
宿泊予約をしておきました。(丸一週間沈した)

翌朝(´Д`)


今年は雪の降り出しが遅かったらしい。
去年の今頃は昨日の道の駅は雪で埋まって
車立ち往生するしまず出れなかったとかなんとか…


雪国では常に何が起こるか分からんとの事。これとても重要。


今年は運が良く、まだアスファルトは完全に露出している状況。
せめて東北ではこのまま穏やかに行きたいモンだ…

湯田温泉郷に到着する。
完全に雪国のそれじゃないか…


寒いけどこの景色に超ワクワクしていました。

湯田温泉の鉄道駅、ほっとっゆだ駅。
駅と温泉が一緒の建物に入っている…


温泉の中には何故か鉄道の信号機があり、列車の到着を知らせてくれる。
湯船に浸かりながら信号機がチカチカするの見れるよ、これはレア!
列車が見える訳でも無いし音も聞けないけど…時刻表みたいなものあるよ!これもレア!


しばらく湯田でゆっくりして、県境を目指す。
温泉の影響か湯田での休憩後は体もポカポカで快適に走れた。温泉パワー!

無事に二度目の雪中奥羽山脈越えは成功しました。


パーキングの小屋みたいなところで朝を迎えた。
この日はいい天気で、朝日で雪も解けたみたい。

近くの道の駅でチャージして、秋田県へレッツラゴー!

朝のダウンヒルを終え、横手市に下る。
鳥海山があんなにくっきり…素晴らしい…

横手焼きそばを食べたかったけど
まだ店が開店してなかったので暇つぶしに鳥海山と相棒をパシャリ。


そして…

横手焼きそば!うめぇ!
濃厚なブルドックソース…!

個人的にはここの無料サラダ(お代わり自由)が最高&最高だった…
栄養バランスが偏りがちな旅人の強い味方…


しっかり腹ごしらえをして横手を出発。

秋田の田舎道を快走!
こんなに天気が良ければどこ走っても気持ちいいよね。

再訪の角館

角館ではフォロワーの日本一周ハンターおさつトマトさんにハントされました。
武家屋敷できりたんぽ鍋をつつく!

名物うどんも忘れずにね。


何か、食べてばかりじゃないか…?!