皆さんはご存知だろうか。
暖冬と呼ばれていた今年の冬
雪が降るのが遅くなったり
雪解けが超早くなったり
色々ニュースになったのも記憶に新しいと思う。
しかし一方で道東のとある町ではマイナス30度を下回り
お祭り状態と化した日があったのだ。
暖冬とは ゚Д゚)
と言いたくもなるけど
なんでも今年最強寒波の日と晴れ日が重なり
寒波襲来&放射冷却のダブルパンチで一気に冷え込んだらしい。
TKG食べようとして卵割ったら黄身が2つ出てきて超カロリーになった
みたいな感じだろう。うまそう
その日人々は濡れタオル片手に外へ出た
タオルをぶん回して町を練り歩き
至る所に凍ったジーンズを作り
熱湯を空にぶちまけ盛大に祝福した。
これは、そんな寒く熱い夜に集った男たちの話──
マイナス30行くんじゃね?!という情報を入手したのは三日前の紋別。
肝心の場所だが、紋別から内陸に200キロくらい進んだ所にある陸別という町。
今は陸別の50キロ程手前の町だ。今日中には着けるだろう。
ちなみに陸別とは日本一寒い町として有名らしい。
なるほど。…なるほど。そういう。
一番寒い町に一番寒い時に行くという。
最後の峠を越える。
その先は地獄だぞ。
そして祭り会場に着いた。
日本一寒い町の冬。
でも日中はマイナス8度と何だか控えめ。
雲も厚いしこれはマイナス30行かないのでは…?と住民達は話していた。
やっぱり何だかんだ言って陸別の人もマイナス30楽しみにしてんじゃん!!?と内心。
何十年も前はマイナス30なんて当たり前だったらしいけど
最近だと滅多に行かないそうです。
懐かしいのかも?
マイナス30以下での武勇伝を沢山聞きました。注意点諸共。
そしてその日はそのまま地元の人しか行かない感じのお店でナポリタンを頂きました。
店全体が傾いている。
けど美味しかった…
結局この日はマイナス20度止まりだった。
翌日、この日の晩から次の日の朝にかけてが最も冷え込むそう。
今夜に期待ですねぇ!
既に誰かが置いたジーパンの置物があった。
特に昼間やる事は無かったので温泉でゆっくり。
温泉施設はここしかないので必然的に昨日お世話になった人や武勇伝の人と会うのですが
「晴れたら30いくね!」との事でした。晴れて!!
その日陸別マイナス30チャレンジの噂を聞きつけもう一人旅人が到着。
日本一周チャリダーのOBOさんだ。
俺も驚いたけど冬の北海道を走っていたもう一人の日本一周勢。
ライダーすらすれ違わないってのに日本一周勢?!
しかもまさかの陸別で大寒波襲来の日という(´Д`)
そしてOBOさんは一人、寝袋片手に大寒波の夜に立ち向かっていった…
しばらくしてOBOさん就寝。
この大寒波の中寝袋一つでマジで寝た。
ちなみに自分は眠らず
折角ならマイナス30度になる瞬間を見届けようと思った。
夜10時過ぎ、空が晴れてきて星が見え始める。
後は放射冷却で冷えるのを待つだけだ。
日付が変わる頃、雲は去り快晴。
気温はぐんぐん下がり-25度に。
ここら辺を境に世界が変わる。
入北前は-10度も-20度も
体感変わらないだろとか思ってたけどやっぱり全然違った。
空気は張り詰め呼吸も苦しい。
吐いた息が顔に付着し凍り付く。
素肌を晒した所から凍傷になるだろう。
人間が穏やかに活動出来る限界ラインがこの辺だと思ったね。
そして深夜三時過ぎ、温度計は遂にマイナス30度を記録。
ここまでくると寒いというか痛いというか…
所謂しばれるって奴だ。
しばれるゥ!
陸別の観測所の記録。
シベリアかな???
そしてマイナス30突破を見届けた後は滅茶苦茶実験した。
TVでやるようなお約束から将来の事を見据えて装備の性能テストなどなど。
え?将来って?いつか北極圏行きたいよねって話です。
マイナス30という、冬装備性能テストの絶好の機会!逃す訳にはいかねェ!
色々やってる内に大寒波の夜が明けた。
ちなみに俺の自転車がテレビに映った…